【旅技】ブリティッシュ・エアの欧州内ビジネスクラスに乗る価値は?|座席・ラウンジ・機内食を徹底解説

欧州内での飛行機ビジネスクラスと聞いて、みなさん何を思い浮かますか。

ラウンジ、優先搭乗、エコノミー同等の座席、機内食・・・

この中でも「がっかりした」とよく話題に上がるのが、座席についてではないでしょうか。確かにこの点では反論の余地がないのですが、それ以外の利点が意外と多いのがビジネスクラス。総合的にみてどうか、という判断ができるよう、本記事で徹底解説をします。

筆者について
ブリティッシュ・エアウェイズ(BAまたは英国航空)歴は2012年以来、今年2026年で14年、これまで短距離線だけでも搭乗歴は200回以上(片道1回)。シルバー会員(ワンワールドのサファイアに相当)も10年超、継続しています。長距離線ではビジネス、プレミアムエコノミー、エコノミーの各クラスに搭乗経験あります。短距離線はビジネスもエコノミーもよく利用します。

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1. ブリティッシュ・エアウェイズの欧州内ビジネスクラスとは


英国航空の短距離線とは、主にヨーロッパ域内、それから欧州に近接する国々(例えばエジプトやモロッコ等)を指しています。もちろん英国内線も含まれます。

余談ですが、英国内線のビジネスクラスClub Europeは、2017年頃に開設されました。意外と最近のことなんですよね。

欧州域内とはいえ、英国の反対に位置するギリシャやキプロス、それにカナリア諸島などは片道4時間程の距離。東京からだと台湾や香港に相当するので、短距離線とはいえ、かなり広範囲です。

2. ビジネスクラスなら優先チェックイン・保安検査が利用可能

ヒースローやガトウィック空港では、ビジネスクラス利用者用に、優先チェックイン、優先保安検査が確保されています。

特に第5ターミナルは、英国航空のハブターミナル。いつ行っても大変混雑しているので、チェックインや保安検査で優先レーンが使えるのは大きな時間短縮です。

荷物預け入れは、ヒースローの場合、無人カウンターでも可能ですし、下の写真のように、専用カウンターで行うことができます(有人)。

ビジネスクラス利用であれば、預入荷物は最大32kgを2個まで可能です。

上級会員が利用可能なチェックインカウンター

荷物預け入れが不要の場合は、チェックインはスマホアプリで済ませて、そのまま保安検査へ進んでください。

僕は、国内線利用でも空港到着は2時間前を目安にしています。これは、下の知っ得情報でも触れていますが、国内線と国際線が同じターミナルであるため、荷物預け入れや保安検査で予想以上に時間がかかるからです。

2-1. 知っ得情報・其の一

・預け入れ荷物には優先タグを付けてもらえますが、欧州内空港で優先タグのおかげで荷物受け取りが早まった、という経験はほとんどありません。では何のためにあるのかと思うのですが・・

・英国では、基本的に出国検査はありません。

・その為だと思うのですが、ヒースローの第5ターミナルは、国内線、国際線が両方離発着する構造になっています。ガトウィックも同様です。

・ただし、荷物預け入れ時にはチェックインカウンターで身分証明書の確認があります。国際線であればパスポート必携ですが、国内線の場合は英国発行免許証でも代用可能です。

・搭乗前のゲートでも身分証明書の検査が行われます。

3. 英国航空のビジネスクラスで利用できる空港ラウンジ

保安検査を終えたら、上にも書きましたが出国検査はないので、免税店の並ぶ待合い所(いわゆる、出国後エリア/制限エリア)へ入ります。

免税品店に用がないのであれば、折角ビジネスクラスの特典が使えますから、そのままラウンジに行くことをお勧めします。ラウンジの場所は下記をご参照ください。

早朝のラウンジ。朝日が登ってきました。

英国航空のラウンジで日系航空会社との大きな違いは、国内線と国際線でラウンジが共用である、ということです。言い換えれば、国内線利用でも国際線同様の食事、飲み物が提供されます。

イギリス国内旅行、例えばエジンバラなどへ行くために飛行機利用する場合も、搭乗前にラウンジで食事することができるので、空港には余裕をもって到着することをお勧めします。

個人的に英国航空のラウンジで気に入っていることは、食事の充実度は勿論ですが、お酒含めて飲み物の種類が豊富に揃っていることでしょうか。

3-1. 英国航空ラウンジの食事

朝食の時間帯は午前11時頃まで。イングリッシュ・ブレックファーストのほか、クロワッサンなどのデニッシュ、ポリッジやシリアル等も。

11時以降は昼食、夕食で特に変化ないように思いますが、ラウンジによっては昼食の時間帯にスコーンが提供されているのを見たことがあります。

3-2. 英国航空ラウンジの飲み物

コーラ、ジュースなど各種ソフトドリンク、多数あります。イギリスらしく、トマトジュースも置いてあります。

コーヒーはユニオン(Union)からグラインド(Grind)へ提携が変わりました。

紅茶は、バーシャル(Birchall)と提携。イングリッシュ・ブレックファースト、アールグレイ等、ノンカフェインもあります。因みに、以前はトワイニング(Twinings)でした。

お酒は缶ビール各種、赤白ワイン、発泡ワイン、ウィスキー、ジン、リキュールなど大抵のものは揃っています。

4. 英国航空直営ラウンジの場所

ヒースロー空港での英国航空のハブターミナルは第5ですが、実は、第3にも多数の便が就航しています。

4-1. 第3ターミナル

英国航空直営のギャラリーズ・ラウンジ(Galleries Lounge)があります。

4-2. 第5Aターミナル

南と北に2箇所、ギャラリーズ・ラウンジがあります。

時に、5Aから連絡電車で繋がっている5Bターミナル、そして本当に稀ですがその先にある5Cターミナルが搭乗ゲートの時があります。5Bターミナルにもギャラリーズ・ラウンジがあるのですが、5Cにはラウンジはありませんのでご注意ください。

下の写真は、第5Bターミナルのラウンジです。ロンドン〜東京便は5B出発になることが多いように思います。

4-3. 英国内の他の空港

ガトウィック空港や、マンチェスター、エジンバラ、グラスゴー、アバディーン等の国内主要空港にもギャラリーズ・ラウンジが設置されています。写真下は、ガトウィック空港のラウンジです。

4-4. 知っ得情報・其の二

・実は第3ターミナルには、ワンワールド加盟各社の直営ラウンジがあり、こちらも英国航空ビジネスクラス利用者も入室可能です。これら他社ラウンジについては、別記事でまとめるつもりでいます。現在鋭意執筆中ですので、もう暫くお待ちください。

・ロンドン・シティ空港には英国航空ラウンジはありません。ビジネスクラスですので、機内食の提供はありますが、空港でのラウンジが楽しみな方はご注意くださいね。

5. ビジネスクラスで優先搭乗

ラウンジを出たら液晶画面に表示されている搭乗ゲートへ向かいます。英国航空では、搭乗順位がグループごとに案内されます。ビジネスクラスは通常、第1グループです。赤ちゃん連れや、ゴールド会員など上級会員の次に登場が可能です。搭乗ゲートでは、列ごとにグループ番号が表示されていますので、そこに並んでください。

5-1. 知っ得情報・其の三

英国航空の航空券種類に、エコノミー・ベーシックEconomy Basicというものがあります。これは、預け入れ荷物なし、機内持ち込み、という規定です。
これにより、機内の頭上棚が一杯になるということが度々あります。搭乗が後の方になると、座席近くの棚に入れることができず、遠くの棚に入れなければならないことも。
ビジネスクラスであれば棚が一杯になって、荷物を後方に回されるなどという心配もありません。

6. 欧州内ビジネスクラスの座席|エコノミーとの違いは?

座席の位置は、オンラインチェックイン時に取れているはずですね。アプリで確認してください。

欧州内路線は、A319、A320、A320neo、A321、A321neo機材が運行しています。座席配列は3-3です。3席あるうちの真ん中の席には小さな台座のようなものが置かれていて空席です。座席自体は、他のエコノミー席と同じ、というふうに書かれていることも多いのですが、実はそうでもありません。

(写真左下)欧州内長距離ビジネスクラスに乗ると、ブランケットやクッションが渡されることも。
(写真右下)エコノミー後方席の薄型座席。

例えばA320neoでは前方と後方で異なる仕様の座席が採用されており、前方には通常の厚さの座席、後方には薄型座席が設置されています。格安航空会社などで採用されているものと基本的に同じような感じではないでしょうか。大体、非常口席から前が通常の厚さで、そこより後方が薄型になっているようです。

また座席にある電源にも違いがあるようです。前方では、プラグが差し込める電源ですが、後方では、USBのA型のみである機材にあたったこともあります。

下の写真は、最新座席が採用された機材です。この機材では、プラグが差し込める電源はなく、USGのAとC型の充電ポートが装備してあります。

そういうわけで、ビジネスクラスの座席は、背もたれも通常厚さであり、電源もプラグ対応なので、エコノミークラス後方の座席に比べると快適性は上です。隣に人がいないだけではありますが、4時間近い飛行時間になると脚をや腕の延ばしても隣の人と当たらないため、だいぶ楽だと感じるはずです。

6-1. 知っ得情報・其の四

・シティ空港の就航便はエンブラエル 190(Embraer 190)ですので、座席配列は2-2です。

・ビジネスクラスでの予約でも、事前の座席指定は別途代金がかかります。詳しくは【旅技】ブリティッシュ・エアウェイズ短距離線の座席指定料金まとめ、知っ得情報もを参照ください。

7. 英国航空欧州内ビジネスクラスの機内食|路線によって何が違う?

ラウンジで既に食事を済ませてしまったという場合でも、機内では食事が提供されます。

英国航空公式サイトでは路線ごとの機内食の違いについて詳しく案内されていませんが、実際に何度も利用していると、飛行時間や路線によって提供内容にかなり違いがあることが分かります。ここでは分かりやすく、筆者の経験をもとに3つに分けて紹介します。

7-1. 欧州短距離線

英国内線やパリなどでは、飛行時間自体が短いので、食事はサンドイッチなど簡易なものです。

下の写真は、ちょうどクリスマス期間中ということで、特別感のある機内食でした。

7-2. 欧州中距離線

バルセロナ、ウィーンなど。暖かい食事の提供があります。欧州短距離線より時間にも余裕があるので、食事もじっくり、食後の紅茶、コーヒーまでお願いすることができます。

7-3. 欧州長距離線

アテナやイスタンブールなど、飛行時間が長いので、食事もかなりしっかりした内容のもので提供されます。食事が配膳される前に、食前酒とおつまみ(スナックやナッツなど)がいただけるところも気に入っています。紙に印刷されたメニューも渡されることが多いので、お酒をいただきながら、主菜を何にしようかな・・なとど考えるのも楽しみです。

(写真左下)最初にいただいたシャンパンとおつまみ。ワインの小瓶は、食事と合わせて飲む用に。
(写真右下)就航先によっては普段見かけないビールも。この時は、確かマラケシュ便で、午前中だったのでサン・ミゲルのノンアルコールをいただきました。

下の写真は、2025年の8月、ロンドン〜アテネ便を利用した際の夕食です。
(左)Smoked Loch Fyne salmon and avocado timblale
(中)機内で渡されたメニュー
(右)事前注文しておいた菜食用メニュー

飲み物で、自分がよく頼むのはジントニックや、シャンパン、食事に合わせて赤白ワイン、食後は紅茶のことが多いです。

写真下は、上記の復路、アテネ〜ロンドン便の夕食です。
(左)Red Thai coconus prawn curry。ちなみに、四角で囲ってあるメニューは英国産、英国由来の食材やブランドを打ち出したものだそう。
(右)機内で渡されたメニュー

ビジネスクラスに乗るときはラウンジではあまり食べすぎないようにしてはいるのですが、欧州短距離線の場合は、軽食程度なので、お腹の空き具合でラウンジでの食事の量も調節しています。

8. 欧州内短距離線に機内エンタメはある?Wi-Fi事情も紹介

機体の軽量化のためでしょうか、個人モニターなどの設備はありません。各自、タブレットなどを持ち込んで映画などを見ている人が殆どです。

機内ワイファイも有料で提供されていますが、ストリーミングで映画などを見るには回線が十分ではないので、予めダウンロードしておくのがお勧めです。

機内誌も、パンデミック以降廃止されました。その代替として、機内ワイファイに接続し、英国航空のオンラインマガジンをスマホ等で開くこともできるようになっています。ただし、ワイファイがやはり不安定なため、接続すらもできないということが少なくありません。

運良く(!)繋がった場合は、飛行残り時間などが確認できます(写真左下)。また、全席に機内での飲み物、食べ物のメニューが置かれています(写真右下)。しかし、ビジネスクラス利用であれば、飲み物はお代わり自由ですので、敢えてここから頼むということはないとは思います。

スターリンクへの接続ができるようになると公式に発表はありましたが、短距離線への導入はまだ少し時間がかかりそうです。

8-1. 知っ得情報・其の五

機内誌は廃止されましたが、実はハイ・ライフ(High Life)、まだ配布しているところがあるんです。どこにあるかというと、それは英国航空ラウンジ。
最新の誌面は刷新されて、現在は右下のような表紙です。見かけたら是非手にとってみてください。持ち帰りも自由です。

9. まとめ|欧州内短距離線のビジネスクラスに乗る価値はある?

英国航空の欧州内短距離線ビジネスクラスは、座席だけを見れば、長距離線のビジネスクラスとは全く別物です。基本的にはエコノミークラスと同じ3-3配列で、中央席を空席にしているだけ。「これでビジネスクラス?」と思う人がいるのも無理はありません。

一方で、実際に利用してみると、その価値は座席だけでは判断できないと感じます。

優先チェックインや保安検査、ラウンジ、優先搭乗、機内での食事や飲み物など、空港到着から目的地に着くまでの一連の移動が楽になることが、欧州内ビジネスクラスの大きな利点です。

特にヒースロー空港のような混雑する空港では優先レーンの恩恵は大きく、2〜4時間程度の路線なら、ラウンジで食事をしてから優先搭乗し、隣席を気にせず機内で過ごせるだけでも、エコノミークラスとの違いを感じます。

もちろん、そのためにどこまで追加料金を払えるかは人それぞれです。1時間程度の短いフライトならエコノミークラスで十分ということもありますし、3〜4時間の路線になれば、ビジネスクラスで得られる利点は大きくなります。

つまり、英国航空の欧州内ビジネスクラスは「豪華な座席を買うもの」というより、空港での待ち時間から機内での過ごし方まで、移動全体の快適さを買うものと考えると、その価値が分かりやすいのではないでしょうか。


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