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【旅行記】石徹白と白山信仰を訪ねる|白山中居神社・長瀧白山神社を巡る(長良川を辿る旅3)

長良川鵜飼いを堪能し(長良川を辿る旅1)、念願の長良川鉄道に乗って絶景を堪能。終点・北濃駅までやって来ました(長良川を辿る旅2)。そこから車で石徹白(いとしろ)へ向かいます。


長良川を辿る旅、第1〜4回


石徹白は長良川流域ではありませんが、美濃側から白山へ向かう「美濃禅定道(みのぜんじょうどう)」の入口として栄えた場所なのだそう。ここから旅は、川を巡る旅から、白山信仰を辿る旅へと少し趣を変えていきます。

美しい田園風景の中に佇む白山中居神社。そして翌日は長瀧白山神社へ。2つの神社を巡るうちに、この地域の文化や歴史が、霊峰・白山と深く結び付いていることを学びました。

石徹白へ|長良川源流に広がる美しい山里

美濃太田駅から北濃駅まで、長良川鉄道で2時間ほどの旅を満喫しました。北濃駅を後にして向かったのは、石徹白地区。いとしろと読むそうです。

こんな感じの山道をぐんぐん登って今夜の宿泊先に到着しました。

田園風景が心に沁みます。日本の美しい田舎の風景。特にこの季節は田植えの時期で、水が入ったばかりの田圃は格別です。水面に映る山の景色も絵になります。

白山中居神社への道すがら、石徹白の集落を散歩しました。子供の頃に親に連れられて過ごした田舎を思い出します。田圃の用水路とは別に、水を引いた池や流れがあちこちにあって、そこには鯉なども住んでいて本当に豊か。

白山中居神社|石徹白に残る白山信仰の聖地

石徹白に来たのは、他でもない、白山中居神社を訪れるため。神社へと向かう道にしめ縄が張ってありました。結界でしょうか。

ここから神社への方角は合っていそうです。

鳥居が見えてきました。銅板の緑青が青空のもと、とても美しく見えます。

白山中居神社、境内は杉の木が多く、良い香りが漂っています。最初はしめ縄の結界、次は鳥居、そして橋を渡ると、更に雰囲気がもう一段変わるのが感じられます。

杉の横に佇む狛犬の前を通り過ぎると見えてきました、社殿です。白山中居神社、邪那岐大神(いざなぎのおおかみ)と伊邪那美大神(いざなみのおおかみ)、菊理媛大神(くくりひめのおおかみ)が祀られているそう。

神社に来ると探してしまうのが巨木。熊の出没に怯えつつ、白山中居神社の裏山にある浄安杉に来てみました。神聖な雰囲気です。

清き流れで癒されます。あたり一面、本当に氣が良いです。日本は本当に水が豊富な国。大事な財産ですね。白山中居神社の鳥居から右奥に入ってしばらく歩いて、長走滝の標識を見つけたら、そこから下ると到達できます。

里に戻ってきました。日本の田舎、すごく美しい。風景を維持すること、農業を守ること、食糧を確保すること、心と体の健康を維持すること、全て繋がっていることが何の説明なしにすっと理解できます。

石徹白に泊まる|登山客にも親しまれる宿

岐阜県奥美濃の石徹白の宿、泊まったのは「カルヴィラいとしろ」。民宿と山小屋とホテルの中間みたいな所でした。お部屋は和室で、畳と窓の間にある縁側のような空間がとても懐かしい感じ。

お手洗い、洗面台は各部屋にあるけど、お風呂は共同です。食事の時間は決まっていて、大部屋で宿泊者全員が食べる方式。夏は登山客、冬はスキー客で賑わうそうでる。

長良川鉄道「ながら」で買ったお酒を部屋で開けてみました。

夕食、朝食ともに館内放送で開始時刻が案内されるので、時間になったら大部屋へ移動します。ビールなどお酒は部屋付けにしておいて、最後チェックアウト時に精算です。

食事時には、他の宿泊客の方とも少しお話しましたが、こういうのも登山客同士で誰からともなく話が始まるところなど、山小屋みたいな雰囲気で良いですよね。

長瀧白山神社|神仏習合の姿を今に伝える神社

翌日は、石徹白からまた長良川鉄道の北濃駅方面へ降りました。列車の時刻を確認したらまだ時間があったので、まずは長瀧白山神社へ行くことに。最寄駅は、長良川鉄道の白山長滝駅です。

ここは境内に入って気づいたのですが、神仏習合のまま残っているようなのです。全国的にもこのような事例は少ないのではないでしょうか。敷地内には白山長瀧寺が。珍しいですよね。

境内にある白山瀧宝殿に入ってみましたよ。重要文化財の木造釈迦三尊像、四天王像が展示されているので、ここまで来たら、絶対入って欲しい展示室です。まさか何気なく立ち寄った田舎の宝物殿にこのような素晴らしい仏像が鎮座しているとは、いたく感動しました。内部は写真撮影禁止だったので、観光案内のサイト「くくるをめぐる」のリンクを貼っておきます。白山瀧宝殿の展示、ページ下の方にスクロールしてみてください。

白山文化博物館で知る白山信仰

神社参拝を終えて、次に向かったのは、白山文化博物館。長瀧白山神社の向かい側です。長良川鉄道の線路を渡って、博物館へ。因みにここは、境内の白山瀧宝殿との共通券買うのがお得です。

白山博物館、外見よりずっと奥行きがあって、展示もかなりの分量なので是非、時間に余裕もって訪れてください。地域の歴史、自然、生活、芸術、文化、工芸など、展示内容が幅広く、とても充実しています。地方の博物館とは思えない収蔵品の量と種類です。こちらの展示室には農家の暮らしが再現してあって、江戸時代そのもの。

そして、歴史の授業で習った百姓一揆の傘連判状も展示してあって、ぐっときてしまいました。お百姓さんの覚悟が胸に迫ってきて、ちょっと直視できない感じ(といいつつ、写真は撮った)。

葛飾北斎の「諸国滝廻り」という作品集があるそうなのですが、郡上白鳥にある阿弥陀ヶ滝もその1つだそう。ここは残念ながら今回行けませんでした。

そして、長瀧白山神社で見た、木造の韋駄天立像と善財童子立像(ともに重要文化財)の3Dプリンタから出力したレプリカ(東京藝大制作)も置いてありましたよ。神社の宝物殿と合わせて見比べてみて。

白山信仰って聞いたことありますか。霊峰白山を崇める山岳信仰だそう。白山文化博物館で知ったですが、いくつかの山々の頂きが、加賀、越前、美濃にまたがってて、それらをまとめて白山と称しているのだとか。

岐阜の鵜飼いや、長良川鉄道から眺めた長良川の源流は、白山連峰の南端、大日ヶ岳にあるそうです。今回の旅、白山に導かれたのでしょうか。

白山博物館を後にして、長良川鉄道、北濃駅まで戻ります(歩いて10分の距離)。次なる目的地は、郡上八幡です。美濃太田からの列車がちょうど到着しました。長良川を巡る旅、最終回では郡上八幡を訪れます。

まとめ|日本の原風景と白山信仰が息づく石徹白

石徹白のことを知ったのは、単なる偶然でした。長良川鉄道に乗ってみたくて、終着駅の北濃からどこか面白そうな所はないだろうか、と調べていたら辿り着きました。

訪れてみて分かったのは、1泊だけではちょっと物足りなかった、ということ。白山中居神社以外にもぼーっと田舎の景色を眺める時間がもっとあってもよかったかな。

石徹白、長年取り組んできた地域活性化のために始めた小型水力発電の事業が軌道に乗り、先進事例としても注目されています。

また、石徹白に伝わる野良着「たつけ」を現代風にアレンジし、草木染めなどの衣類を手掛ける石徹白洋品店について聞いたことのある方もいるのではないでしょうか。石徹白洋品店の実店舗を見るため、また、代表の方にお目にかかるため、石徹白を訪れる方も増えていると教えてくれたのは、宿泊先の若旦那。

都会の生活に馴染めない子供達向けに、山村留学先としても人気なのだそう。豊かな自然環境でのびのびと生活できると評判だと伺いました。

歴史や信仰だけでなく、新しい地域づくりにも挑戦を続ける石徹白は、これからも目が離せない地域だと感じました。

是非、この地を訪れてみたいと思った方、できれば長良川鉄道を利用してみてください。北濃駅から石徹白デマンドバスが運行されています。白鳥交通公式サイトはこちら

今回の旅では、観光案内サイト「くくるをめぐる」の情報を大いに参考にさせていただきました。現地の歴史や見どころが丁寧に紹介されていて、とても分かりやすかったので、訪問前にぜひご覧になってみてください。


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