【旅行記】長良川の流れを辿って|観光列車「ながら」で北濃駅へ(長良川を辿る旅2)
「長良川の流れを辿るように旅をしてみよう。」岐阜市の長良川鵜飼から始まり、長良川鉄道で上流へ向かい終着・北濃駅へ、さらに石徹白、郡上八幡へと続く今回の旅。連載第2回は、その移動の舞台となる長良川鉄道を紹介します。
前回の投稿長良川鵜飼|1300年続く伝統漁法と長良川の夜(長良川を辿る旅1)は、岐阜市の長良川鵜飼を訪れ、人と川が育んできた伝統に触れました。
長良川鉄道は、旧国鉄越美南線を引き継いだ第三セクター鉄道で、美濃太田駅から終着・北濃駅まで約72kmを結んでいます。全線の所要時間は約2時間15分。今回は観光列車「ながら」に乗り、長良川の流れに寄り添うように車窓の景色を楽しみながら、終着駅・北濃を目指しました。
長良川を辿る旅、第1〜4回
奥美濃への鉄道旅を検討中の方、是非参考にしてみてください。
美濃太田駅への行き方|名古屋・大阪・中部国際空港から
長良川鉄道の始点、美濃太田駅へ向かいます。観光列車「ながら」の出発は美濃太田駅10:45発。これに間に合うように岐阜駅を出発しました。
岐阜から美濃太田
今この記事を読んでくれている方が、前回記事のように岐阜市で長良川鵜飼で鑑賞したのであれば、JR岐阜駅を起点とするのが簡単です。岐阜から美濃太田駅へは、高山線を利用。普通列車であれば40分程ですし、特急ひだを利用すれば20分程です。
名古屋から美濃太田へは直行の特急も
岐阜駅から乗車できる特急ひだ、実は始発駅は名古屋です。岐阜駅で高山線の普通列車を待つ時間が惜しいのであれば、名古屋から特急ひだに乗車すると、乗り換え時間も短縮できて美濃太田まで約40分。勿論、快速、普通等を乗り継いで行くこともできますので、乗車駅、予算等に合わせて選択してください。岐阜駅で高山線に乗る以外に、多治見駅から太多線に乗り換えることもできます。
名鉄沿線の方であれば、新鵜沼まで名鉄利用、そこからJR高山線へ乗り換えが便利かもしれません。
大阪・京都からは直通の特急も
名古屋発、岐阜を経由して下呂や高山、富山まで運行している特急ひだ。実は、1日に1本だけですが、大阪・京都から東海道線を通って美濃太田に停車する列車(特急ひだ25号)も。
大阪を7:58(土日祝日は8:02)に発、美濃太田駅に10:32に到着です(2026年夏時点)。朝早いのが気にならなければ、名古屋での乗り換え不要な直通列車、便利ではないでしょうか。美濃太田発の観光列車「ながら」への接続も可能です(ながらの時刻等は下記参照)。
| ひだ25号 | 平日 | 土日祝日 |
| 大阪 | 7:58 | 8:02 |
| 新大阪 | 8:04 | 8:07 |
| 京都 | 8:31 | 8:34 |
| 草津 | 8:51 | 8:50 |
| 米原 | 9:22 | 9:22 |
| 大垣 | 9:46 | 9:46 |
| 岐阜 | 10:12 | 10:12 |
| 美濃太田 | 10:32 | 10:32 |
*最新の時刻は鉄道会社で確認してください。
中部国際空港から岐阜駅
空港から訪れる場合は、岐阜駅まで名鉄で移動、JR駅まで徒歩移動してJR高山線に乗り換えることもできますし、名鉄名古屋で下車、JR名古屋から特急ひだに乗ることもできます。いずれの場合も名鉄からJRへの乗り換えが必要です。
名鉄の場合、特急料金は不要ですが、快適性を求めるなら、指定席券(ミューチケット)を買い足せば指定席車輌が利用可能なのでおすすめです。


お手洗いもあるところ、安心感も得られます。




そのほか、空港から犬山方面、新鵜沼行きの特急もあります。名鉄の新鵜沼駅からJR高山線の鵜沼駅へは隣接しているので乗り換えにも便利です。犬山での観光と組み合わせてもいいかもしれませんね。
長良川鉄道「ながら」の予約|ランチプランとビュープランの違い
ながらですが、運行日が限られているので予定が決まったら早めの予約がお勧めです。金〜日、祝日を中心に運行しているようです。
2両編成の観光列車ながら。1輌は食事付き「ランチプラン」、もう1輌は食事なしの「ビュープラン」で運行しているのですが、北濃まで行くのはビュープランのみ。ランチプラン車輌は途中の郡上八幡が終点なのだそう。今回は予約が直前となってしまったため、ビュープランでの旅です。
ランチプランの場合、美濃太田を出て終点となる郡上八幡まで途中下車は不可です。
| 美濃太田 | 関 | 美濃市 | 郡上八幡 | 白山長滝 | 北濃 | |
| ビュープラン | ||||||
| 到着時刻 | 11:04 | 11:15 | 12:16 | 12:59 | 13:02 | |
| 発車時刻 | 10:45 | 11:06 | 11:16 | 12:22 | 12:59 | |
| ランチプラン | ||||||
| 発着時刻 | 10:45発 | ー | ー | 12:16着終点 | ー | ー |
*最新の時刻は鉄道会社で確認してください。
*主要駅のみ抜粋しました。
もし、食事も楽しみながら郡上八幡以北へ行きたい場合は、郡上八幡でランチプラン車輌からビュープラン車輌に乗り移ることで可能となるそうです。
オンライン予約のほか、電話予約も可能です。料金など、詳しい情報は長良川鉄道公式サイトでご確認ください。
| <観光列車「ながら」の運行日でない場合や、予約が取れなかった場合> 北濃駅まで運行する列車が、平日、土休日ともに5本運行しています。 特に、美濃太田駅9:56発の「ゆら〜り眺めて清流列車」は、絶景を楽しめるように所々速度を落として運行しているそうなので、こちらも合わせて検討してみてはいかがでしょうか。公式サイトの案内はこちら。 |
初夏の長良川、絶景を満喫
美濃太田駅に到着すると、列車はすでに入線してました。予約は電話で済ませておいたので、券売機で切符を買い、車内で指定席券代510円を払いました。



長良川鉄道とは言うものの、川と並走するのはもう少し先の美濃以北。暫くはこんな田園風景が広がっていました。田植えの時期で、田圃に水が入ってとても美しいです。一時帰国する度に、日本は瑞穂の国だなぁと思います。田圃に白鷺がいたのが見えました。


関駅を通過、職員の方のお出迎えが地元感あって良いですね〜。関駅にはこんなお土産もありました。



途中、ラッピング車輌(郡上八幡の食品サンプル)とすれ違いながら、美濃市駅を過ぎたあたりからいよいよ長良川沿いを北上です。


ながらの車内も素敵ですよね。木材が使われていてとても温かみがあります。余談ですが、学生時代、ノルウェーの鉄道に乗った時、木材が多用されていたのですが、その時のことを思い出しましたよ。始点の美濃太田駅から2輌編。うち1輌は、ビュープラン。もう1輌はランチプランで予約された方用で、豪華なお弁当を食べながら車窓からの景色を楽しめるそうです。


列車が速度を落とし始めました。長良川の景色を乗客に楽しんでもらうための粋な計らい。みんな写真たくさん思う存分撮って、大満足。ガイドの方の説明もとても詳しくて地元愛が伝わって来ます。


途中停車したのは大矢駅。旧国鉄時代の備品や設備が置いてあって、見学することができました。懐かしさ満載ですね。トイレ休憩も兼ねています。




郡上八幡駅で、1輌切り離し。お食事付きで予約した方(ランチプラン)は郡上八幡で降りて行かれました。


ビュープランの場合、食事は出てきませんが、飲み物の車内販売はあるので、コーヒーや特産のお酒なども買うことができます。川の景色から、次第に山と田畑が増えてきて、まさに日本の原風景。癒されます。


終着駅・北濃駅へ|転車台見学後、駅食堂で昼食
郡上八幡駅から45分ほどで終着駅の北濃に到着しました。新緑の中を走るのはとても気持ちよくて、もう少し乗っててもいいかなと思うほど。



転車台というのは初めて見たかもしれません。国の登録有形文化財なのだそう。よく岐阜駅からここまで運んだなぁと思います。


長良川鉄道、2時間ほどの旅を満喫しました。北濃駅から折り返しで同じ車輌が美濃加茂方面へ運行していますので、単純往復することもできますよ。
自分達は、この先、郡上市石徹白まで行くことにしていたので、北濃駅の食堂でここでお昼をいただくことに。懐かしい感じの「いらっしゃいませ」、堪りませんねぇ。



まとめ|景色を楽しみながらの移動、鉄道旅ならではの醍醐味
長良川鉄道は、単なる移動手段ではなく、長良川の流れや沿線の風景、人々の暮らしをゆっくりと感じられる鉄道でした。線路は、山間を流れる川と並走しながら、何度も鉄橋を渡るように敷かれているため、いろいろな角度から川の景気を楽しめます。景勝地での徐行運転やガイドによる案内もあり、初めて訪れる方でも沿線の魅力を存分に味わえます。
トンネルで最短距離を結ぶ高速道路には速さでは敵いませんが、移動そのものを楽しみたいという方には観光列車「ながら」、最高ではないでしょうか。訪れたのは5月終わり、田植えの時期でしたが、四季折々の景色が楽しめると思います。
前回の投稿、長良川鵜飼では、人と川が育んできた1300年の伝統に触れました。そして今回は、その川を上流へとたどりながら、少しずつ変化していく風景を眺める旅。川とともに暮らす人々の営みは、下流から上流へと旅を続けることで、また違った表情を見せてくれました。
次回は、終着駅・北濃からさらに足を延ばし、白山信仰の歴史が息づく石徹白(いとしろ)地区を訪れます。お楽しみに。
お役立ち情報|江戸の雰囲気残る中山道太田宿
長良川鉄道の始点、美濃太田駅。市名は美濃加茂市ということで、ちょっとややこしいですよね。太田という地名は、中山道の宿場町「太田宿」を受け継いだ旧・加茂郡太田町に由来します。太田宿は、歌川広重の木曽街道六十九次にも描かれた宿場町。




太田の町は、木曽川の舟運によって栄えた歴史があります。長良川ではないというところがまたちょっとややこしいのですが(笑)、岐阜県美濃地方は長良川、木曽川などの大きな河川が集まっていますね。



美濃太田駅から太田宿へは徒歩20分。木曽川の悠然とした流れを見ながら、太田宿中山道会館を訪ねてみてはいかがでしょうか。明治、大正期の文豪、坪内逍遥の生誕地としてもよく知られています。
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